児童文学サークルにじゅうまる公式ブログ

児童文学を志す創作集団「にじゅうまる」の公式ブログ。

こんな本、読みました!

『手で見る ぼくの世界は』樫崎茜/作 酒井以/絵(くもん出版)2022年

視覚支援学校の中学生の話です。晴眼者の心ない言葉。白杖の練習。寄宿舎での生活。初めて自分で買い物ができた喜び。ほんとに、自分は何にも知らなかったことに気づかされます。とてもきめ細やかに取材されたのだと思います。ストーリーも自然で、とてもい…

『孤独の俳句─山頭火と放哉 名句110選』金子兜太・又吉直樹(小学館選書)2022年

山頭火は金子兜太、放哉は又吉直樹が選び、解説をつけています。解説がなかなか味わい深くて、孤独ってネガティブなものではないと、思わせてくれます。(K)

『続 窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子(講談社)2023年

徹子さんは、子どものころの記憶の宝箱を持ってるようで、とてもおもしろかったです。おもしろいことが、起こってしまう人っているんだな。大草原の小さな家みたいに、実話ならではの面白さ。それを越えるフィクションって??などと考えてしまいました。(K)

『伝言』中脇初枝(講談社)2023年

満州・新京に暮らす女学生ひろみを中心に、複数視点で描く当時の新京。まるでその場にいるような臨場感の中に、人々の姿が浮かび上がってきます。それを現在につなげていくラストは、作者が語りたかったことが、切々と伝わってきて、頁を繰る手が止まりませ…